整骨院の経営状況から思うこと

鍼灸院経営
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整骨院の経営状況

『ひーりんぐマガジンvol.59』(日本手技療法協会発行)に、おもに整骨院と思われる「治療院の売上データ」が出てたので、ここから考えることを書きます。

おおまかに言うと、月売上130万円
内訳は、保険治療56%、自費治療30%、自賠責治療13%、その他1%

毎度のことながら、これは「平均値という数字のマジック」なので、平均的実情を素直に表現しているわけではないと思われます。
近所にあるあの院やこの院がこんな売上なんだなぁと思うのは早計で、売上の低い院も多いでしょうし、もっとイケイケな院も少なくないでしょう。

そういう前提条件はありつつも、データ分析としてのここ数年の傾向は、
●保険割合の減少
●自費割合の増加
●家賃の減少
●人件費の減少
●技術研修費の増加
…が挙げられます。

整骨院の保険は「負傷原因が急性または亜急性(急性に準ずる)の外傷性の負傷だけ」が適応となっています。
具体的には、骨折・脱臼・捻挫、打撲、挫傷だけです。
「完全にこれに該当する人数は、そうそう多くはいませんよね」ということで保険者から不支給や返戻されている状況です。
保険治療は今後も、廃止はないでしょうが厳格化の流れでしょうから、それを経営の一本柱にし続けるのは難しくなってくるでしょう。

そういうわけで自費治療に力を入れる訳です。
ここに力を入れれば入れるだけ、ほとんど「整体院」と似てきます。
今ですと骨盤矯正や姿勢矯正あたりが流行りでしょうか。
整骨院の整体院化ですね…。
(同様に鍼灸師だけど「鍼灸しない整体院」もあります)

そうなると自費治療を学ぶ場が必要になり、研修費が増えます。
整体師さんと柔整師さんが同じ流れに乗るってことですね。

また、自費治療が増える(整体院化)ということは結果、ひとり治療院の割合も増えてくることが考えられます。
世の中の整体院に「ひとり整体院」が多い理由と同様です。
(正確には、ひとり治療院と多店舗展開のグループ院との二極化が進むと思われます。)
ようするに、人件費が必然的に減る、ということです。
院長プラススタッフ2~3名という「よくある整骨院」から、「院長だけの整体院的整骨院」や「院長プラススタッフ一人の自費比重の高い整骨院」のような感じでしょうか。
柔道整復師の就職事情は知りませんが、学生さんや新卒さんは、グループ展開している院にいくのでしょうか…。
福利厚生などはしっかりしてそうな印象ですし。

まとめ

薄々そうであろうと思ってきたことが、売上・経費データの変遷からも垣間見えました。

整骨院と鍼灸院は、業態的には同業にカテゴライズされていますが、じつは全然別物です。
しかし整骨院の整体院化は、鍼灸院との競業度合がより高まることを意味します。
整体院的整骨院は鍼灸院とガッチリ競合ですので、今後もますますその波は高く強くなるでしょう

鍼灸院は、その荒波に突撃していくのかベクトルをずらすのかが問われる気がします。

私としては、せっかく鍼灸をしているのだから、同じような整体的手法でぶつからなくてもよいと考えます。
ただそのために、
●鍼灸という手法の独特性を意識すること。
●東洋医学的人体観から何ができるのかを意識すること。
●知ってもらって、選んでもらうためにできることをすること。
●(鍼灸含む業界全体の)サービスクオリティが高くなるのは確実なので、その水準を意識すること。
…などが大事でしょう。

鍼灸師も柔道整復師さんや整体師さんから学べるものは学び、切磋琢磨も良いでしょうし、共に成長できる関係性がベストだと思う次第です(^^)/

プロフィール
この記事を書いた人
めしたけ

首都圏のベッドタウンで鍼灸院をやっています。
鍼灸師キャリアは約20年。
短期の繁盛(=成功)よりも、安定継続(=失敗しない)を目指しています。
3人の子育て中のシングルファーザーでもあります。
開業・経営・生活全般など、あれこれ書きます。

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