有名鍼灸師が語る「ウデの良し悪しと経営」

鍼灸師・鍼灸学生

鍼灸には流派が色々あるよね。

そうね。

やはりより良い流派ってあるんだろうか?

効果が高く出せる流派ってこと?

うん。
だって効果が出せる流派を選んだら繁盛院になれるでしょ。

う~ん。
みんなそれぞれ「治った実績」が多数あったり、「レジェンド鍼灸師」が存在しているからなぁ。

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流派と効果

鍼灸院の経営にとって「治療法(流派)」と「治療技術(ウデ)」がどの程度貢献するのでしょう??
これも悩ましい問いではありますが、私個人の私見ではなく他の大先生の意見があったので紹介します。

「(経営的な)目的を達成するためには、真実を知ることが第一です。」
『鍼灸院経営のすべて』(出端昭男・著 医道の日本社・刊)という本にあった一節です。
初版は約20年前の平成8年です。

長いですが、引用します。

『開業して間もないころ、私は1日に何十人もの患者を扱っている著名な鍼灸師の講演を好んで聞きに行ったものです。
つまりその先生と同じような治療法を行っていれば、やがてはきっと「はやる鍼灸師」になれるはずだ、という単純な発想があったのです。
しかし、その先生の治療法をいくらまねても、患者さんはなかなか定着してくれません。
その理由はただ一つ、「腕が悪いからだ」という結論です。』
『しかし、この経営哲学の誤り(注:繁盛先生をまねれば流行るはず。流行らないのは腕が悪いからだ、という哲学)に気づくためには、多くの場合、かなりの年月を必要としますが、なかには終生この経営哲学に振り回されて終わる人もいます。』

流派とウデが、果たして「はやる鍼灸師」の唯一の条件なのかどうか?と出端先生は問います。

『鍼灸治療の方法、流派のようなものが現在でもかなり多く存在しています。』
『経絡治療、人迎脈診による治療、澤田流、良導絡、中医学的治療のほか、個人的発想に基づく各種治療法があり、まことに百家争鳴の観があります。』

これらの治療法のうち、どの治療法を採用している鍼灸師が最も繁盛しているかと言えば、治療法と患者数の間には何の因果関係もない、というのが私の認識です。

治療法(流派)は経営(繁盛の度合い)には影響しない、という意見のようです。

一方、『腕の良しあしは経営の発展に対して何がしかの影響を与えるのではないかと考えられます。他の条件が全く同じなら、治療技術の優れた鍼灸師の方が、より多くの患者を集めることが出来るでしょう。』
『しかし、ここで注意しなければならないことは、患者数の違いをただちにその鍼灸師の治療技術の差であると考えてはならないということです。』

→ウデは経営に影響する、という意見ですね。
「ただし…」が付きます。

鍼灸院経営の発展は、治療技術よりも、はるかに影響力の大きい経営技術によって左右されます。』

ウデよりも経営技術(マーケティングなどの力でしょうね)の方が、よっぽど関係性が強い、という結論になっています。

まさに、【治療家目線】【経営者目線】【患者さん目線】の3視点が重要だという話とつながってきます。
【治療家目線】で流派やウデの研鑚・向上にどれだけ精を出してたとしても、その努力をすることと経営が上手くいくことは別(もしくは関連は高くない)なので、【経営者目線】での対策をないがしろにしてよい理由にはならない、ということです。

「治療を頑張っているからそれでいい」訳ではないということです。

余談ですが、治療技術(ウデ)に関して出端先生はさらに言っています。

そもそも鍼灸の治療技術などというものは、個人によってそれほど大きな差があるとは考えられません。』

爆弾発言、きましたね。。。

さらに、
治療技術というのは、音楽やスポーツの技巧を習得するのとは違って、多くの年数をかけても、それほど上達するものではない、というのが私の持論です。』

2発目、きました。。。

この考え方が正しいから共感しましょうと言いたい訳ではありません。
いろいろな考え方があって良いので、まずは受容。
そして相容れければ、違った道を歩むのみです。

私自身は、多様な意見が聞けることにとても興味を持つタイプですので、こういう意見はとても興味深いです。

プロフィール
この記事を書いた人
めしたけ

首都圏のベッドタウンで鍼灸院をやっています。
鍼灸師キャリアは約20年。
短期の繁盛(=成功)よりも、安定継続(=失敗しない)を目指しています。
3人の子育て中のシングルファーザーでもあります。
開業・経営・生活全般など、あれこれ書きます。

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