鍼灸院開業体験談2【物件選び】

開業について
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鍼灸院開業の立地

俺は開業するぜ!

…と開業を決意した話を書きました。

鍼灸院開業体験談1【開業へ】
私が鍼灸院を開業した実録物語。 開業に必要な手続きなどのハウトゥではなく、リアルな体験談。 まずは開業前の模様や脳内ストーリーからスタートです。

その続きです。

開業場所の選定

そもそも地方都市に住み始めたのは「田舎暮らし」のためでした。
田舎暮らしの持つ意味は「職住近接」です。
住む場所と働く場所が近い方が良い、ということ。

それは自分の中では譲れない条件でした。
(※しかし職住一体は望んでいない)

ですので店舗も「自転車とかで通える範囲(生活圏が同じエリア)」で探すことにしました。

当時はネット検索とかはほとんどなかったので、自分の足で不動産屋さんをめぐりました。
とにかく片っ端から不動産屋さんへ行って、貸店舗情報を集めました。

物件について

貸店舗を借りるという経験も初めてです。
こういうことも鍼灸学校で軽くでもレクチャーしておいてほしいものです。
何でもかんでも学校まかせで良い訳ないですが、開業する人が多いのが鍼灸師なんだから、「契約」関係と「経理」関係くらいは教えて欲しかったな(笑)
…余談でした。

貸店舗を借りるのは、アパートを借りるのとちょっと違います。
何が違うのかと言えば、バリエーションが多様だということ。

トイレがない物件(フロアの共有トイレ)、流しのない物件(完全な事務室)、風呂のついてる物件(アパートのユニットを流用しているから)、2階以上で階段しかない物件、スケルトン物件、居抜き物件、居抜きじゃないけど中途半端にモノがある物件…などなど。
基本、新築は少ないので中古物件ですから、以前は誰かが何かの目的で使っていたのです、それが何屋さんだったか。
…とまぁ書けばキリがないです。

予算

私自身が最重視したのは「予算」です(…当たり前に)。
家賃だけでなく、敷金礼金・手数料など結構かかります。
初期の皮算用予算では物件関係は40万でした(キビシイ!)。
ですので、内装や水回りなどになるべく費用がかからない物件が希望でした。
安くても、古くてボロいと修繕費がかかるしね。
トイレが汚いとかもダメでしょう。

広さ

次に「広さ」です。
あはき法の広さ規制ははっきり言って最低限の広さなので、極小物件を選ばない限りあまり気にしなくていいです。
ワンルームマンションなどを選択するときが注意ですね。)

広さは、ベッド2台をゆったりめに置きたかったので、8~10坪程を希望していました
(その後、いろいろな院を拝見するに、ひとり鍼灸院の場合は7坪から10坪程度が妥当な広さな気がします。)

ただし問題があります。

この10坪程度の貸店舗というのが意外と、ない
30坪とかの大きな物件は結構数が出ていましたが、10坪程度の小さな物件は少なかったです。

これは、時代や土地柄もあるはずです。
当地は、そもそもがこんなでした。
「繁華街の小さなお店」を探そうとしても、さびれたシャッター商店街が少しあるくらい。
「ワンルームマンション」を探そうにも、そんなマンションがない。あっても分譲型ファミリータイプ。
街の郊外は本当に郊外で、国道などのロードサイドは大規模なテナントのみ。

残るは「小さな事務所」でした。
この小さな事務所タイプは、貸店舗数が少ないだけでなく、小さいから家賃が安くその分潰れるところが少ないせいか、なかなか空かない、という状況でした。

ですので、
「理想の物件をさがす」というよりも「その時に出会った物件の中から決めるしかない」という状態
これもまた危険な発想でしたね。
まずは、「すぐに開業ありき」で始まっているのが危険極まりないです(苦笑)
しかし当時はそんなことは思ってもみませんでした…。
若さって素晴らしいです(^^;)

立地

最初は「中高年の人に来てほしい」。
「おそらく運動器疾患が多く、入りやすい場所がよいだろう」という意識がありましたので、基本は1階の店舗を希望していました。
まぁ田舎の地方都市ですので、さほど高層階の建物などないのですが…。

同時に車社会なので「駅から近い」とかはどうでも良かったです。
車で来やすい、駐車場がしっかりある、物件を希望しました
あとはランドマークになる建物などがあればベター。
そんな思いで物件を探しました。

物件選びの理想

「仕事人」目線で考えると、店舗の立地はとても重要ですので、本来の理想形は『自分にとって良い物件とは何かを熟考し、その良い物件が出るのを待つ」に限ります

まず、いろいろな物件に足を運ぶことで経験値(見る目)を高める必要があります。
エリアも広めにいろいろ見る方がいいですよね。
焦らず「これだ!」という物件が出るのを待つ時間的な余裕が必要でしょう。
ようするに、無職になってから開業場所を探すのはNG
どこか知らない街へ引っ越して即開業、とかは無謀(苦笑)

結局決めた場所

…とまぁ反省点はありますが、

結果、決めたのがこれ。
物件

写真が小さいからわかりづらいかもしれませんね。
1階建て平屋のアパートのような建物。
メインが6.5坪。
バックヤード的な部分が1.5坪。
家賃8万円(共益費はゼロで契約)。
駐車場2台あり。

坪単価1万円はこの辺では高めでした。
築6年と新しかった(実際キレイだった)のと、駐車場が2台分付いてたのが大きかったです。
場所は少し路地を入った住宅地の中にあるのが難でした。
…が、道向かいに個人の内科クリニックがあり、高校が近くにありました。
近隣の人には「○○医院の向かい」とか「〇〇高校のそば」という言い方をしていました。

かかった費用

物件取得にかかった費用は45万円ほどでした。
敷金3ヶ月分・手数料1ヶ月分・当月と来月の家賃で2ヶ月分。
(※この敷金は、最終的に退去の際に半分くらい戻ってきた…ように記憶しています(うろ覚え))

まとめ

鍼灸院が流行らないと「場所選びを間違えたのではないか!?」「あの院が繁盛しているのは場所が良いからではないか!?」「自分もあのエリアに出店したらきっと繁盛するはずだ」などという思いが頭をよぎります。
きっとよぎります(笑)

そう、物件選びは重要。
これはたしかに真実です。

ただし場所選び(物件選び)の失敗が、致命的な害をなすかと言えば、どうでしょう。
私自身は疑問です。

このブログが掲げる「大成功はないけど安定継続できる一人鍼灸院」であれば、その中核をなすのは「ヒト」です。
「場所」は数ある仕組みの中の、ちょっと大き目なパーツに過ぎません。

ヒトの魅力で十分カバーできます。
コンセプトのパワーで十分カバーできます。
内装や醸し出す雰囲気という、ソフトパワーの魅力で十二分にカバーできます。
ヒトや仕組みに魅力がないまま、良い立地に移っても、きっとうまくいかないはずです。

だから、どんな場所を選んでも大丈夫だと言いたい
あなたの院はそのままで十分やっていけますよ!

実際に、細々と食べていく鍼灸院だった、このころを思い返しても「場所のせいではない」と強く思います。

まだ開業していないなら、場所選びには時間をかけてください。
もう開業しているなら、他の部分を強化していきましょう。

【おまけ】
立地が大事というのは、立地によって出来ること・出来ないことの制限がかかるからです。
立地によってあなたの目指すコンセプトを縛ってしまう面もあります。
ですので、今ある環境を活かすコンセプトを作っていくしかない、という「場所ありき」の思考法が大事になるわけですね。
…この辺を書くと長くなりそうなので省略。
またいつか書きます。

プロフィール
この記事を書いた人
めしたけ

首都圏のベッドタウンで鍼灸院をやっています。
鍼灸師キャリアは約20年。
短期の繁盛(=成功)よりも、安定継続(=失敗しない)を目指しています。
3人の子育て中のシングルファーザーでもあります。
開業・経営・生活全般など、あれこれ書きます。

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鍼灸院経営とひとり親生活のハナシ

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