鍼灸院開業体験談6【2度目の開業】

開業について
鍼灸院開業体験談5【閉院】
これまで「開業するぜ~!」から「開業したぜ~!」という話を書いてきました。 次は「閉めるぜ~!」という話を書きます。 せ、切ない…(涙)

旧鍼灸院を閉院して引っ越した、という話まで書きました。
その続きです。

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2度目は前回の反省を活かせるか?

「家は3回建てないと理想の家にならない」という格言があります
初めて家を建てる時に考えたことはまだまだ未熟で、建てた後に反省や後悔があり、それを次回に活かしていくと3回目くらいでようやく理想にたどり着くものだ、という意味です。

治療院の開業も似ています。

1回目の開業ではどうしても足りないこと・やっておけばよかったことなどが出ます。
これはもう必ず出ます。
「もしもう一度開業したら、今度はこうするのになぁ」というやつです。

この時点で自分にどこまで経営目線があったのか!?と言えば、まだまだ心もとなかったです
少しずつ経営の勉強もしなければいけない、ことは分かっていましたが、インプット/アウトプットともに不足でした。

私自身の2度目の開業話を書いてみます。

前回の経験を踏まえ今回の指標

2度目の開業は、実家のある地元の街。
再びそこで鍼灸院を開業をしようと決断しました。
ちなみに地元とは言え、かなり長い間離れていましたので(土地勘は多少ありますが)人脈などはほぼゼロです。

当たり前な話ですが、前回の経験をふまえてより良い院を作ろうと考えました。

想定している院の設計

・ひとり鍼灸院でベッド2台体制(ベッドを交互に使いながら施術していく)。
・施術は鍼灸メイン。
・自費メイン。

広さは10坪程度がベスト

前回の店舗は7坪でした。
造りのうえでバックヤードにできる場所が1.5坪ほど固定されていたので、待合+治療スペースは5.5坪ほど。
ベッド数は2台だったので、かなりギリギリでした。
欲を言えばもう少し広い方がいいなぁ、という感じでしたので「目指せ10坪」(ひとりで15坪では広すぎです)。

駐車場は必須

以前の地方都市は完全に車社会でしたが、ここ地元の街もほどほどの車社会。
都内ほどには電車社会ではないので、駐車場は必須。
ベッド2台体制で、患者さんがひとりひとり入れ替わるイメージで施術をしていますので、駐車場は2台希望です。

駅も考慮

ここは首都圏のベッドタウンですので、駅が街の軸にはなります。
人の流れが駅に向かうことと、駅がランドマークになる、というメリットがあります。
ですので、やはり駅からどのくらいかも重要ではあります。
やはり駅近の方が良い
また、物件自体も基本的には駅の方に多い。

分かりやすい場所が大事

駅から徒歩で、もしくは車で、と両方で分かりの良い場所が望ましい
徒歩だとスムーズでも、車だと行きづらい場所もあり得ます。
また、ランドマークになる建物や場所があると説明も容易で良い。
さらに言えば、人が多く出入りする施設(スーパーや役場・病院など)が近くにあると理想的。

内装は事務所スタイル

前回の時もそうだったが、今回も格安開業を目指していました
…というかそれしかできなかったです(苦笑)
すると、内装をいじらなくてよい事務所型の店舗が理想になります。
前回も事務所型でしたが、なんら不便を感じなかったので今回もそれを目指しました。
(※もちろん、スケルトンで借りて自分で作り込む方がより理想の院が作れます。)

結果ここになった

不動産屋めぐりをし、物件を見て回りました。
…と言っても出たとこ勝負(その時にあった物件だけ)でしたが、今の鍼灸院の物件をみつけました。
↓これです↓

内装
・小さな駅から徒歩2分。
・1階の路面店。
・事務所スタイル。
・12坪。
・家賃11万5千円。
・最初は駐車場1台を別会計で借りました。
・エアコンやトイレなどは前の人が使っていたものをそのまま使用。
・拡張性を考えてベッド3台体制。

まとめ

2回目の開業では、たしかに1回目の反省や経験を活かしました。
…が、あくまで「その時の自分の精一杯で」です。

旧鍼灸院を閉めて無職になり、引っ越してきて働くかとなって、すぐに開業を決めています。
今回も前回同様「思いつき開業」です
もうね、これが失敗の元(涙)
やはり開業後は苦戦しました!!

今では、何とか年商1000万にはたどり着いていますが、無職になってから「さてすぐに開業だ!」というのは危険極まりないです。

同じ轍を踏んで欲しくないので、とくに大事な事を書いておきますね。

患者さんをどう呼ぶかが決まっているか?

やはり最重要テーマです。
これにある程度のメドをつけてから開業したいです。
「集客」というやつですね。
ゼロ開業の場合、集客できないとつぶれちゃいますからね…。

・たとえば開院の1ヵ月前からホームページを作る。

→1ヶ月程度じゃ集客にはほとんど機能しません(SEOが効かないから)

・チラシを撒く。

→その内容が「院名・営業時間・地図・電話番号」くらいのものでは撒いても効果はほとんどありません

・院前に人が大勢歩いている(=立地が良い)。

→これはそこそこ有望

・周辺には友人知人が多くいる。

→これもそれなりに可能性あり

・看板を大きく見やすく作る。

→長期的には良いでしょうが短期的にはパンチは弱い気がします

結局は「みんなやる」がベストでしょう
ただし、おカネと労力をそこ(集客)に注ぐだけの余裕を自分が確保できるスケジュールなのか、が大事
お店を開くだけの作業でアップアップしていないか?
かなり事前の準備(計画など)が必要でしょう。

急に開業しようと思って、それらができるワケがない。
自戒を込めて…。

物件探しの時期

物件探しを前職についている間にしてほしい
…というと、今の自分が行動できる範囲=探せる範囲になります。
あんまり遠くに引越してすぐの開業とかは、成功の可能性が下がります(苦笑)

なるべく多くの物件を見た方が見る目が養われる、と言います。
いろいろな事情があると思いますが、半年とかそのくらいはかけて探したいですね。
自戒を込めて…。

物件の広さ

一度決めた物件は簡単には変更できません。
拡張性も一応考えておきたいです。

ひとり鍼灸院で「広くないけど狭すぎもしない」のは7坪でしょう。
ただし経営がうまくいき、ベッドを3台にして・人を雇用してなどと考えると、拡張できる余地があると良いですよね。
7坪では拡張性に乏しいです。(多少手狭ですが)10坪あればそれが可能です
あとは費用とのバランスです。
広い方があとあと便利だと広い物件を借りても、その分費用がかかってスタート時の経営を圧迫しては本末転倒

私も今回それを経験(涙)

今回の物件は12坪で広々感が出ましたが、その分家賃が高い。
その家賃分の売上がなかった頃は、かなりヤバかったです、確実に経営を圧迫しました。
広さ的にも、ひとりだと贅沢過ぎますね。
逆にパート鍼灸師を雇っていた際にはちょうど良かったです。

やはり固定費は低め低めで攻めたいです
贅沢しちゃいかんです、はい。
ただ、思ったような理想の広さと家賃の物件があればいいのですが、そんなにベストな物件ってないです。
今回の物件も「高いな」とは思いつつも、他にめぼしい物件がなかったので苦渋の選択だったわけです。
(だから、苦渋にならず満足する物件を探す時間的猶予を開業前にかけた方が良い、ということですね(苦笑))
この辺りは難しいところです。

物件でおカネがかかるポイント

基本的には内装をいじらないで済む物件を探しますが、一番大きな出費になるのが「エアコン」「トイレ」「水回り」です
この3つのどれかに問題があると経費的には結構痛いです。

また、賃貸契約上、何が「大家持ち」で何が「店子持ち」かを確認して欲しいです。
付帯設備(家賃に含まれるもの)は何かってこと。
長い目で見るとそれが経費としては響いてきます。

ちなみに、今の当院の契約では「エアコン・トイレ・電灯など」は店子持ちです。
先日エアコンが壊れましたが、新調したら45万かかりました
超あ痛たた…です。

路面店の是非

今回の物件は、狭いながら県道沿いで、車の通りはまぁまぁあります。
(歩く人は駅近のわりには少なめです。)

借りる際には、分かりやすく目立つ立地で集客にも有利ではないか、と思いました。
…が結果、あまり効果はありませんでした。
たしかに「フラッと入ってくる人」がいないのかと言えば、たまにいます。
ただし、毎月の新規集客ルートとはならないです。

それは「鍼灸を希望する人はフラっとは来ない」ことが考えられます。
それなりに調べて必要性を検討してから、鍼灸院に足を運ぶものかな、と
クイックマッサージのように「時間ができた、じゃあ行こう」とはならない。

行ってみようと思ってくれれば、場所は目立つ場所だろうが目立たない場所だろうが、そこまで大差ないでしょう。
なので、鍼灸院の立地は、不特定多数の人に目立つために家賃をかける必要はない、と考えます
家賃が安くて目立つ場所なら、ウェルカムです(笑)

最後に

まずは院のコンセプトが一番重要で、立地・内装・道具・治療費…等はすべてそこから派生します
場所に関してもたしかに理想と現実はあり、妥協も必要です。
ただし、コンセプトがはっきりしていれば、優先順位がはっきりするとも考えます。

開業前の人には「スタートダッシュは大事です。いっぱい考えてください」と言いたい
上手くいってほしいです。

開業していてイマイチな売上の人には「大丈夫。まだまだ挽回できますよ!」と言いたい
やる気スイッチが入れば、どんな立地でも逆転可能です。
(どこでも繁盛院になれるかは分かりませんが、食べていくくらいには十分なれます。)

開業に合わせて考えた事とその後分かったことを徒然に書きました。
参考になれば幸いです。

プロフィール
この記事を書いた人
めしたけ

首都圏のベッドタウンで鍼灸院をやっています。
鍼灸師キャリアは約20年。
短期の繁盛(=成功)よりも、安定継続(=失敗しない)を目指しています。
3人の子育て中のシングルファーザーでもあります。
開業・経営・生活全般など、あれこれ書きます。

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鍼灸院経営とひとり親生活のハナシ

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