鍼灸専門はダメ?整体も一緒にやらないと食べていけない?

鍼灸院経営
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経営的に整体ありの鍼灸院と鍼灸専門どちらを選ぶべきか?

「鍼灸院も食べていくために手技療法をやるべきだと主張する先生がいるんですがどう思いますか?」って聞かれました
もちろんその人はそのスタイルでうまくいっている人らしい。

「それでいいんじゃない」としか答えようがありません。
うまくいっている人の方法論に文句つけられませんからね。

私自身も昔は整体的なことをしていた時期もありました。
自分が鍼灸がやりたいものだから結局あまり売れないのですが、メニューにはありました。
ちょっぴりですが売り上がってもいました。
たしかに売上が低い時は、糊口をしのぐためにありがたい話です。
月の売上が40万円しかなかったら1万円でも嬉しいですからね。
(※月商100万でも1万円はありがたいですが…(苦笑))
でも、以下に理由も書きますが、これじゃダメなんですよね~。

ちなみに、これから書くのは「ひとり鍼灸院」を対象にしています。
スタッフを雇って複数人で鍼灸院をしたり多店舗化の計画がある人向けではありません。
そういう院の方法論は、ひとり鍼灸院とは見すえるものが違うので、私にはわかりません。

今現在は鍼灸専門でだいぶたちます。
やはり鍼灸だけでやっていけているのは自分の満足度が高いですし、実際に鍼灸専門でも十分やっていけます
なので、鍼灸専門でやりたいかどうか(=やる気・意気込み)だと考えます。

今回は鍼灸院を経営する時に「鍼灸専門か?鍼灸マッサージ(鍼灸整体)か?」について考えていることを書きます。

軸はあくまで患者さん目線で考える

まず最初に「鍼灸専門か?手技は必要か?」という問いは、問い自体が間違っています。
それは、あくまで治療家側が考えたメニュー構成の話だからです。

治療家は本来「鍼灸」というメニューを売りたいけど、その為にもう少しライト感覚な「マッサージ(整体)」を用意すれば幅広く集客できるだろうと考えるわけです。
治療家目線で見ると何だかうまくいきそうな最強シフトな気がしますよね。

でも違うんです。
患者さんはそうは見ません。
あくまで患者さんから見える景色でメニューを構築しなければいけません

つまりどういうことかと言うと、患者さんは「あなたの院に何を望んでいるのか?」「それはなぜ他の院ではダメなのか?」ということです。
ここへの答えがそのまま今回の答えになる気がします。

患者さんがマッサージ(整体)に望むこと

マッサージや整体と言っても千差万別なのは分かったうえで、ここではリラクゼーション要素もありの治療マッサージ(整体)とします。
患者さんとしては「体で少し気になるところがある」「ちょっと時間が出来たからラクになりたい」「手軽にラクになりたい」「ツラい施術を受けたくない」という感じではないでしょうか。

一言で言えば「ラクになりたい人」です
この場合は慰安的マッサージは合っています。

深刻というよりは浅い悩みに対して、気軽に受けられる施術を、飛び込みなどもOKで提供するといいでしょう。
値段が安ければそれがウリになるし、価格ではなく居心地重視のオシャレな院ならそれもウリになります。

患者さんが鍼灸に臨むこと

一方、鍼灸を受けようと考える人はもう少し悩みが深い人です。
鍼やお灸というと、世の中のイメージでは「痛い熱い」治療です。
それをあえて受けようと思うのは、よほど「鍼灸でないといけない理由があるから」です。
通常それは症状が重い人か、もしくは病院では治りきらない(=治す方法がない)病気で悩んでいる人です。

一言で言えば「治した人」ですね

そうなると、治りそうな院に行きたいですよね。
治りそうな院に必要なのは、ラグジュアリーでもリーズナブルでもないです。
(不潔という意味ではなく)ぼろい建物でも「治りそう」ならOKです。

ふたつは両立できない

「ラクになりたい人」と「治したい人」の両方を満足させられるような鍼灸院であれば最強ですが、ひとり鍼灸院ではなかなか難しい気がします

売上が低い状態(月商30~40万円くらい)では、両立している院も少なくないでしょう。
これは両立しているというよりは、「軸が定まらずどっちつかずになっている状態」とみます。
このままでは売上が向上していくことはないでしょう。
どちらかに寄せる必要があると考えます。

ラクになりたい人向けに集中するか、治してほしい人向けに集中するか。

治す方に進むと必然「鍼灸専門」に向かうことになります。
治してほしい人をとにかく集めることに集中するのです。

ひとり鍼灸院ですと、リソース(資金・装備・才能・能力・時間など)は限られています
できる事とできない事がはっきりとあります。
何かに集中するとは、何かを切り捨てることだと考えます

鍼灸で生きると決めたらそこに集中した方がよいので、結果「鍼灸専門院」が生まれる、という訳です。

鍼灸に合う人とは…?

鍼灸を求める患者さんは「自分のつらさを治してほしい」のです。
しかも「鍼灸でなきゃダメ!」なのです(もしくは「鍼灸が合うと考えている」のです)。
街の一介の鍼灸院としてはそういうフィールドで鍼灸をしていないと、まずもって選んでもらえません。

「自分のところに患者さんを引き寄せる」というよりは「患者さんがいる場所で鍼灸を提供する」のです
これは重視して欲しい土台のイメージです。

ただしそんな都合よく「鍼灸を求める人がいっぱいいるフィールド」がゴロゴロあるわけではありません。
なので、当然「自分のいる場所に引き寄せる行動」もしていく必要があります
両方必要なのです。

今ですと、ある程度の得意疾患を作ってそれをアピールしていく方向が良いと考えます。
飲食で言えば、和洋中なんでもありますよ、じゃダメってこと。
うどん屋さんなのか、カレー屋さんなのか、コーヒー屋さんなのか、を掲げろってことです。
その悩みを持つ人に、自分が役立てることを知ってもらえないと選んでもらえませんから。

また鍼灸が整体などと大きく異なるのは、様々な研究がなされていることです。
質の良し悪しはともかく、エビデンスが数多くあります。
そういう鍼灸のアピールポイントをしっかり伝えたいものです。

さらに、簡単に治っていく疾患ばかりでないと思いますから、定期的な施術が必要になるでしょう。
それをしっかり納得してもらって覚悟を持って続けてもらえるような「説明」も不可欠です。
治療計画等をキッチリ伝えたいものです。

最後に簡単にまとめます。

・鍼灸に合う層があります。
・その層の人たちに対して鍼灸だけを提供します。
・それらの人がいる場所に鍼灸院を構えます。
・同時に自分がその層の人たちに役立てることをアピールします。

これをすると鍼灸専門院がきれいに回ります。
整体などの手技は不要です。

鍼灸だけでやっていきたい人は参考にしてみて下さい。

プロフィール
この記事を書いた人
めしたけ

首都圏のベッドタウンで鍼灸院をやっています。
鍼灸師キャリアは約20年。
短期の繁盛(=成功)よりも、安定継続(=失敗しない)を目指しています。
3人の子育て中のシングルファーザーでもあります。
開業・経営・生活全般など、あれこれ書きます。

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