鍼灸院名のベストな決め方、しかし最終的には…

鍼灸院経営
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鍼灸院の名称だって経営視点でみる

「名は体を表す」などと言われるように、ネーミングは鍼灸院の実質を表現するものです。
だから、鍼灸院名を考えるときは皆さん、それなりにドラマがあるのではないでしょうか。

どんな名称だったらよいのか??
毎度似たような結論ですが、こういうのに絶対的な正解はありません
各人好きにすればいいのです。

  • 凝りに凝った名前をつけることで、自分の鍼灸にかける思いを表現する場合もあるでしょう。
  • 「自分の名前+鍼灸院」といったようなわりとシンプルな名づけをする人もいるでしょう。
  • そもそも師匠に院名を考えていただくから自分で考えることはない、という人もいるでしょう。

ただし、鍼灸院を商売としてみて「商い視点からの名づけ」も考えた方がよいでしょう
商い視点を入れない名づけをしている時点で、その鍼灸師さんには経営視点がないことが名づけから出てしまっているとも言えます。
(※繰り返しですが「だから間違っている」わけではありません。)

ここでは「地域名+鍼灸院」という名称を推奨します

今回はその理由などを、商い目線で書いてみます。

保健所で認められた名称という縛り

商い目線で、と言いつつも鍼灸院は名称も「保健所で認められる必要」があります

鍼灸師にとって保健所という場所は、なんとも得体のしれない場所です。
それは、何が正解かの基準があいまい、にもかかわらず、権限が強力、だからです。

街なかの鍼灸院名を見ながら歩くと、「○○○鍼灸院」「鍼灸院■■■」「△△△治療院」などと様々な鍼灸院があります。
これらは(おそらく)保健所からも認められた名称でしょうから、かなりあいまいな基準であることがわかります。

一応少し調べてみました。
いくつか行政の治療院名に関する項目をまとめてみました。

保健所の「名称ルール」の例

  • あはき法の中で名称に関する規定はありません。ただし、医療法・医師法に抵触するような名称は使用できません。
  • 施術所の名称に、広告制限されている事項をいれることはできません。
    例えば、施術者の技能・施術方法・経歴に関する事項などは記載できません。
    (例)「・・流鍼灸院」、「・・大学流整骨院」、「・・骨盤矯正整骨院」)
  • 施術所の名称は、原則として開設者の姓(法人名)または地名(ビル名を含む)を冠し、その後に業務の種類を入れること。
    ただし、地名を冠する場合は、概ね学区単位までの地名(通称名を含む)を目安とすること。
  • 医療機関や薬局等に紛らわしい名称は使用できません。
    例えば、
    鍼灸医や整骨医など、「医」を付けた名称は使用できません。
    ○○療院や○○治療院もNG(ただし業務名称とセット(○○鍼灸治療院など)なら可)
    はり科やきゅう科など「科」を付けた名称は使用できません。
  • 誇大な名称は認められません。
  • 開設場所の付近に同じ名称の施設がないかを確認すること。
  • 利用者にとって紛らわしい名称・奇異で意味不明な名称・とりわけ営業的色彩の強いものは使用できません。

可 :○○鍼灸院、○○鍼灸治療院、○○マッサージ施術所 等
不可:○○治療院、○○治療所、○○はり科治療院 等

【参考】
大津市
https://www.city.otsu.lg.jp/kenko/kenko/ijiyakuji/news_ji/1522411266581.html
大阪市
https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/cmsfiles/contents/0000056/56634/01ryuuikaisetu26-6.pdf
京都府
https://www.pref.kyoto.jp/yamashiro/ho-kita/documents/sejutusyo-tebiki.pdf

経営視点での鍼灸院名のつけ方

ある保健所の「原則として開設者の姓または地名を冠し、その後に業務の種類を入れること」にはまいりましたね。
例えば、町田市に住む佐藤さんの鍼灸院なら「佐藤鍼灸院」か「町田鍼灸院」しかないじゃん、という…。
まぁ、これも「原則として…」なので情状酌量の余地は多分にありそうですが。

ともかく、このような保健所の壁を乗り越えた後に、経営目線での名付けがあります

結論を書けば「地域名+鍼灸院」が最強ではないでしょうか。
なるべく短く、なるべくシンプルにが良いです。
先ほどの例で言えば、町田市にあるのだから「町田鍼灸院」が最高、というわけです。

その理由を以下に説明していきます。

覚えやすい

商売において重要なのは「とにかく忘れられないこと」です。
単純な名称は、そういう意味で覚えやすい。
その土地にあるのだから、その土地名を冠するのは最適です。

もちろん、町田鍼灸院がすでに存在しているかもしれないし、似たような名称の院が複数ある(町田北鍼灸院・新町田鍼灸院、など)ケースもあるでしょうから、絶対覚えられやすいとも言い難いですが、一般的には覚えやすいでしょう。

SEO効果が出やすい

地域名がそのまんま治療院名に入っているのでSEO効果が出やすいです。

現状、鍼灸院においてホームページは必須です。
そしてホームページの目的は、多くの人に知ってもらうことです。
つまり知ってもらうために、SEO対策が必要なわけです。
SEO対策にも色々なテクニックがありますが、「狙ったキーワードを盛り込む」のが普遍的な方法のひとつでしょう。

では、鍼灸院のホームページのキーワードはどういうものがあるかと言えば、「地域名+鍼灸」が王道です。
鍼灸院は店舗商売なので「地域の人」に来てほしいわけです。
その地域の人が、鍼灸院を探すときに打ち込むであろうキーワードは「地域名+鍼灸」なわけです。
その時に上位表示される鍼灸院でありたいわけです。

そうすると、ホームページ内に「地域名」や「鍼灸」を盛り込みたいのですが、地域名は意外に入れづらいです。
「○○市の■■■鍼灸院」という言い回しもなんだかくどいし連発できません。
さりげなく配置するとやはり数は減ります。

そんな時、自分の治療院名に地域名が入っていたら、治療院名を書いているだけでそのまま「地域名+鍼灸」が盛り込めるわけです。
これはすごくお得です。
使わない手はありません。

無味無臭な感じがよい

「地域名+鍼灸院」という変哲もない名称は、良くも悪くも無味無臭です。
つまらない名前とも言えますが、逆に流行り廃りの影響もうけづらく、いつでもどこでも使え、万人受けに適していると考えます。

個性が漂う名称(鍼灸古典から引用とか・ヒンディー語から引用…とか)は、鍼灸師さんの強い思いがこもっていて個人的には好きです。
…が、名称だけみると、個性が出すぎだったり、流行り廃りも影響する印象です。

基本的には、一見つまらないけど普遍的な名前の方がベターです。

まとめ

以上、名称について「地域名+鍼灸院」をお勧めしてきました。

…が、じつは名称も「鍼灸院」を形成する一部分(パーツ)にすぎません
ですので、本来のところは「総合力の一環」として考えなければいけません。

たとえば「黄帝内経鍼灸院」という鍼灸院があったとします(実在したらそことは無関係です、念のため)。

先ほどの理屈で言えば、覚えやすさ的にも・SEO的にも・無味無臭的にも、適しません。
でも、古代中国観をたっぷり醸し出した内外装の院で、鍼灸師も仙人風キャラ、中国医学を啓もうするようなホームページ、熱烈な東洋思想への愛情などがある院なら、むしろ「地域名+鍼灸院」の方が違和感があります。

このように、一番重要なことは「一貫性」です。
自分の院のコンセプトが明確であるなら、やはり名称もそれに則したものの方がしっくりくるでしょうし、そのコンセプトが患者さんからも魅力的に見えるなら、その院の集客パワーも高いものになるでしょう。
ですので、最初に書いた通り「名称の決め方に正解はない」のです。

念のため申し添えると、
この一貫性とは「患者さんから見たときに」一貫して自院の特徴を伝えられているか、です
鍼灸師だけが独りよがりで個性をぶちまける一貫性とは違います。
患者さんが「選ぶ価値がある場所だ」と感じられるために、一貫した主張をするわけです。

「地域名+鍼灸院」の法則は、よくある内外装、平凡な技量、よくある説明、普通な料金など…、わりと標準的な鍼灸院が少しでも抜きんでるために有効だと考えます。

すでに治療院名を決めて開業している人は、その院名に寄せて治療院のコンセプトに一貫性を持たせるか、院名のデメリットをものともしないように他の部分でカバーするか、です。
経営は総合力ですから、やりようはいくらでもあります。

ただ、まだ院名を決める前の人だったら、この辺も考えてみてから決めてください。
ご参考まで。

プロフィール
この記事を書いた人
めしたけ

首都圏のベッドタウンで鍼灸院をやっています。
鍼灸師キャリアは約20年。
短期の繁盛(=成功)よりも、安定継続(=失敗しない)を目指しています。
3人の子育て中のシングルファーザーでもあります。
開業・経営・生活全般など、あれこれ書きます。

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