【鍼灸院】経営の数字で確認すべきもの

鍼灸院経営
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経営の指標は大事

鍼灸院運営で最も重要なのは「つぶれずに一年を終えること」でしょう。
経営がどんぶり勘定でも「つぶれなければそれでいい」わけですが、それではある時に切羽詰まってようやく状況が見えてくる、ということにもなりかねません。

カラダで例えれば「不養生していたら、いきなり大病した」ようなものです。
やはりカラダの健康に「予防」が重要なのと同様に、経営においても年に1回くらいは数字の洗い出しをしてみるのもいいと考えます
鍼灸院の「通信簿」や「健康診断」のようなものだと思っていただけると良いでしょう。

その際に出しておくと良い数字の話をします。
毎度ですが、私自身は経営のスペシャリストでもありませんし、数字に詳しいわけでもありません。
一介の鍼灸師ですので、あくまで「私はこうしている」という意味で参考にしてください。

具体的な経営指標

まず、1年間の数字を出します。

  • 年間の営業日数
  • 年間の延べ治療患者数
  • 年間の実治療患者数
  • 年間の治療売上額
  • 年間の新規患者数
  • 年間の1回だけで離脱した率
  • 年間の10回以降も継続した率

このくらいは出します。
以下、その数字をもとに色々と分析していきます。

【例】(ウチの院でなく仮定(^^;))
・年間営業 280日
・延べ患者 1800人
・実患者 180人
・売上 800万円
・新規数 120人
・初回離脱 20%
・10回継続 50%
…こんな感じ。

営業日数

年間営業日数を12ヶ月で割れば「平均月間営業日数」になります。

週休1日+祝日休でやっていれば、だいたい23~24日になると思います。

よく「週休1日だと月間稼働日数は25日だ」とか計算しますが、実はそこまで稼働していないことがわかったりします。
そんな自分の院なりのアベレージを確認したいです。

ちなみに、モデルケースで言えば「23.3日」です。

延べ治療患者数

これは毎月(毎日)意識しながら治療していると思いますが、年間で出すとより確かなスケールが見えてきます。
12ヶ月で割って「平均の月間延べ治療患者数」が出ます。

モデルケースで言えば「1,800人 ÷ 12ヶ月 = 150人/月」ですね。

そののちに、さらに月間稼働日数で割ります。
例ですと「月間150人 ÷ 月間営業日数23.3日 = 6.4人/日」です。

1日当たり平均6.4人の施術をしている計算です。
この「1日当たり」を出しておくのが重要と考えます。

実治療患者数

延べ治療回数が10だったとしても、同じ人を10回治療したのか、10人の人を1回ずつ治療したのかは分かりません。
そこで、実患者数も大事になります。

年間で実質何人の人とかかわったのか?
これは意外と意識していない鍼灸師さんが多い印象です。

…で、
これは月間で平均を出すとしても、単純に12で割っても意味がありません。
(※やってみればわかります(苦笑))
この平均値を出したいなら、毎月の実患者数を1月から12月まで出して、足して、12で割っていきます。

なので今回の1年に一回の数字洗い出しには不適なので、ざっくり年間総数だけ使います。

延べ患者数を実患者数で割ると、「一人当たりの平均の通院回数」が出ます。
たとえば「年間延べ1,800人 ÷ 年間実180人 = 10回/人」です。

「ひとりの患者さんがやってくると、10回は来てくれるだろう」ということが予想できます。
これはあくまで「予想値」です。
ただ簡便に指標にするには良いと思います。

また、この実患者数の複数年での推移がとても重要です。
2017年は220人、2018年は200人、2019年は180人、とか…。
実際に出入りしている人数が減ってきている(右肩下がり)だと、経営的には厳しいことが予想されます。

売上額

これは洗い出すまでもなく、常に注目している数字だと思いますし、確定申告などでも出てきますので、年間売上額自体の分析は省略。
当たり前に、下がってきたら経営ピンチですよね…。

ちなみに、12ヶ月で割って「平均の月間売上額」を出しておくのは大事です。
例で言えば「800万円 ÷ 12ヶ月 = 66.7万円/月」です。

また、以下の2点も出しておきたいです。

平均の1日売上額

「年間売上 ÷ 年間営業日数 = 1日の売上額」
「800万円 ÷ 280日 = 2.9万円/日」

平均の売上単価

「年間売上 ÷ 年間の延べ患者数 = 1人の平均単価」
「800万円 ÷ 1800人 = 4,400円/人」

たとえば治療費が5,500円だったとしても、実質的な単価は4,400円ですので、その辺のリアルを知っておくのは大事かと思います。

新規患者数

これも年間数を複数年見比べて減ってきていれば良くない兆候です。
ざっくりと新規の推移を知る上での数字ですね。
(一応、また12ヶ月で割って「平均の月間新規患者数」を出しておきたいです。)

どちらかと言うと、
1月から12月まで毎月の実際の新規数を出して、複数年を見比べて、どういう時(季節など)に新規が増えるのか減るのかを考えるのに使いたいです。

離脱率

上で「一人当たりの平均的な通院回数」は出したので、それが重要ですので離脱率はさほど重要ではないと思います。

ただし、ざっくりで良いので、
「1回で止めちゃう人がどのくらいいるのか?」
「10回以上続く人はどのくらいいるのか?」
「ほかに壁になっている回数はないか?」
…などを知る上でも数字を出すと良いでしょう。

まとめ

鍼灸院経営で超重要なのは「一人の患者さんがくると、トータルいくらの売上になるのか?」です
LTV(ライフタイムバリュー)と呼ばれる数字ですね。

先ほどまでのモデルケースで言えば、「一人くれば10回通院してくれる」×「平均単価4400円」=「4.4万円」です。
※これも推定値ではあります。

ただ、一人患者さんが新規にくれば4.4万円になることが分かれば、広告などにかける費用も決めやすいですよね。

新規数・リピート率・LTVなどから、自院で何が劣っているのかも見えてきます。

ちなみにモデルケースでは、初回のみで離脱されちゃう率は20%です。
逆に言うと、リピート率80%ですね。
よく「リピート率は限りなく100に近い」などとおっしゃる治療院さんもあって凄いなぁと思いますが、少なくとも80%あれば合格だと自分では考えています
なので、この数字が低ければ改善が必要でしょう。

また、純粋に新規数が少ないなら、新規獲得のための施策が必要。
広告費をかけるのもひとつです。
そのための指標にLTVなどを活用するのもありですね。

LTVが低い場合もあり得ます。
多くの人が2・3回しか来ないと、LTVも1~2万円になります。
いくらが適正かは分かりませんが、ひとつの指標に3~5万円とも言われます
そのくらいをひとつ目安にしてみてもいいのではないでしょうか。

さて、
まとめのまとめ。

数字が出てくると「うわぁ~」ってなる人も少なからずいると思います。
そんな人は、まぁまずは、あまり考えずに数字だけ出しておくといいのでは!?
出して溜めておけばいつか役立つかもしれません。
もしくは、そういう数字を洗い出す習慣が身に付きます。

そして、今まで書いてきませんでしたが、そもそも論

自分の院の数字を管理しているか?

さすがに売上は毎日つけていると思います。
なので年間売上はわかりますよね。

でも、営業日数は?新規数は?リピート回数は?

そういう数字自体がないようだと、洗い出しすらできません。
これは結構いたいです。

そういう人は、思い立った時が開始の時です。

エクセルで入力していく方法もありですが、顧客管理ソフトを買うことをお勧めします

うちでも使っているソフトについての記事を別に書きましたので参照ください。

鍼灸院に顧客管理ソフトは入れた方がよい
鍼灸院でも顧客管理ソフトは重要です。 理由はそれによって「数字」がわかるからです。 新規の数・新規集客のルート・5回目のリピート率・メニュー別の売上比率…などなど。 数字がわかることは経営上の強みです。 ただ、もちろん、数字を知ったうえでそれをどう判断するかは「人間の脳」の課題ではあるのですが…(苦笑)
プロフィール
この記事を書いた人
めしたけ

首都圏のベッドタウンで鍼灸院をやっています。
鍼灸師キャリアは約20年。
短期の繁盛(=成功)よりも、安定継続(=失敗しない)を目指しています。
3人の子育て中のシングルファーザーでもあります。
開業・経営・生活全般など、あれこれ書きます。

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